2016年05月17日

震災と学生と学業について

熊本、2回目の大きな地震・本震で、大学生が亡くなった。
中には今春進学したばかりの者もいた。希望を持って頑張っている若者の被災の話は他人であっても辛い。
その日からはや一ヶ月。

直後に聞いた話、妻の知人の息子さんで今春同じ大学に合格したものの浪人を選択した方がいたそうだ。
もし進学していたら、もし同じ寮だったら…

我が家でも今春進学して家を離れている者がいる。
引越し時に下宿先に、停電時に点灯し懐中電灯としてもそのまま持ち出せるライトを用意してきた。
災害対策としてそれ以外は何も無いのだが、地震の直後に動作確認をさせ、水の用意も指示をした。

これだけ地震が続くと離れている者の事はとても気になる。
しかしいざという時できる事は安否確認だけだ。


そんな事を考えている時、ふと思った。
もし巨大地震が静岡で起きて家族が全員死亡したら、下宿生活の娘はどうなるのか?
悲しみにくれた後、一人で生きていかなくてはならなくなるわけだが、実家の財産に関する事は何もわかるはずも無く、進学先の授業料や生活費の支払が出来ず退学・中途就職しなくてはならなくなるのではないか?
そんな『取り残された学生』が今までの震災でもいるのではないか?

おそらく本人は、『大変な時だし学びたいなんて言ってられない』と考えたり、『とにかく生きていかなくちゃ』と学業を諦めてしまう人が多いのだろうけれど、
専門を学んで社会に出るのと、不可抗力により学業を断念せざるをえないのとでは、その後の人生においても大きな差が出るのではと思う訳で。

彼らのために、奨学金では無く、
親が被災した場合にまだ学生の子供達が困らないような対策、
例えば財産があれば相続税の免除や、
親名義の口座がある銀行からの預金が引き出せる仕組みとか、
何か救済措置があるのか、出来ないだろうか?

とりあえず今の時点でそのような場合に親として何か出来る事があるのだろうか。
そんな事を漠然と考えている。


震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。


写真は4月下旬に駿河区役所の駐車場から見た訓練の様子。



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Posted by ◎×おやじ at 00:36Comments(0)時事雑感